Sareerarom Tropical Spa
〜サリラロム・トロピカルスパ〜
『ニューオープン!都会に出没したトロピカルガーデンスパの巻』
タイのエステ・スパはここ数年乱立気味だ、ということは既に前回のレポートでもお話ししたとおり。高級ホテル内のエステばかりに出かけていてはお金が続かない、かと言ってチマタで噂のローカルなエステに足を踏み入れるには言葉の問題もあってちょっと腰が引く。実は私は旅行者の皆さんに毛が生えた程度のタイ語レベルなので、出かけた先が英語すら通じない所だったりすると、コミュニケーションがはかれずにその場をあきらめてしまったりしていた。地元の、特に隠れ家風エステ・スパだったりすると、興味はそそられど足は遠のくばかりで苦手意識を持ってしまう。そんな私に、「最近、近所に高級車ばかりが出入りするエステ・スパらしき建物がお目見えした」という話が飛び込んで来た。。敷居が高そうな所ほどマニアック魂は燃える。よし、トライしてみようではないか!
場所はスクンヴィットsoi55(別名:トンロー通り)のsoi10。そのロケーションはお世辞に「旅行者に便利な場所」とは言えない。周りはマンションだらけ、たいていの在タイ日本人はこの界隈の住人だ。あなたが当地にお知り合いでも居れば連れて行ってもらうには何ら問題ないのだが、タクシーを乗り継いで行くその場所へは当然、語学力と勇気が必要だろう。がしかし!それが「隠れ家スパ」の極意。誰でも簡単にサクサク行けてしまったらその名がすたるのだ!「サリラロム・トロピカルスパ」。タイの言葉で「心と身体」を意味するこのスパの哲学は「心と身体の完全なバランス」であるという。
その扉を空けると流暢な日本語で「いらっしゃいませ、ようこそ」と声をかけられる。いままでいくつものエステ・スパに出かけたが、日本語で出迎えられたことは一度もない。驚いて聞いてみると、なんと外国人担当マネージャーの橋本ゆきこさん、と自己紹介された。知人の経営であるこのスパを日本からやってきてお手伝いされているのだとか。なんという、、、初の日本語での質問攻めが実現しそうだ!まずは建物の中を案内された。
このスパの奥行きは深く、メインの建物にはレストラン(身体に良いものだけを提供)、美容院(近日オープン予定)、ヨガスタジオ、スキンクリニック(ドクターの診断もあり)、オリジナル化粧品を開発するラボ、といった施設が備わっており、まさにその哲学を実現させるにふさわしい。正式なオープンを8月26日に控え、準備は着々と進行中といった様子であった。インテリアは全て白木や籐のものであつらえており、ここまではいたってモダンでおしゃれな雰囲気をかもし出している。しかし、その更に奥にはハスの花浮かぶ人口池とその周りを取り囲む伝統的なタイ様式の建物が待っていた。「マッサージはこちらの建物内にて行われます」。各お部屋はどこまでもアジアン・タイ風インテリアで整えられ、ジャクジーやスチームサウナが有るVIP部屋、男性専用の部屋、タイ古式マッサージ専用のお部屋などお客様のメニューと要望にあったものが用意されている。雰囲気はばっちりだ。一通りの案内を終えてハーブティーをすすり、池を眺めながら橋本さんの話しに耳を傾ける私はどこかリゾート地にいるかのような錯覚に襲われた。「我が住宅地のど真ん中にこんな所が出来てしまったなんて・・・」。
いよいよメニューの選定だ。メニューはどれもいたってシンプル。オリジナルブレンドのアロマオイルを使ったものが大半を占める。「フェイシャルかボディーのどちらか」と言われたら、当然マッサージされる肌表面積が広いボディーを選択するのが私。橋本さんは、タイに古くから伝わる「ディン・ソー・ポン」という白い泥と日本の抹茶(最近、皮膚ガン防止の作用が見つかり注目を集めているとか)をブレンドしたものをお肌に塗布してラッピングやマッサージをするコース「サリラロム・マッドラップ」を薦める。酔いしれるアジアンの雰囲気の中、薦められるままに首を縦に振る私であった。そこに本日のマッサージ担当Ms.ノイが登場した。風貌はベテラン?(40歳代後半?)といった感じ。期待がもてそうだ。話によるとこちらのエステティシャン達(アロマセラピストとも呼ぶ)はオープンに向けて今年の1月から独自の訓練を積み、テクニックには相当の自信があるのだとか。頼もしい。ノイさん持参の3種のエッセンシャルオイル(すべてオーガニック)の中から本日使用するオイルにユーカリを選んだ私。森の中にいるようなすがすがしい香りがリラックスさせてくれそうだ。
部屋へ案内されヘアキャップとスパッツのような布製のパンツを着用してベットに横たわった。早速、例の白い泥「ディン・ソー・ポン」と緑茶のブレンドの塗布が始まる。思ったよりもサラッとしていて、これといた臭いも無い。塗ったそばからどんどん乾いていくので、身体中白い泥だらけになることを予想していた私はちょっと期待外れ、といった感じだ。表裏、全身に満遍なく塗りこめてビニールシートにてラッピングされた。泥の成分を肌に浸透させていく、といった感じか。そしてそのままレックさんは頭に指圧マッサージを始めた。頭のマッサージとは予想外。たいていラッピング状態にされるとそのまま放置されてしまうのが通常なので、ちょっと得した気分。首の裏をずずーっと指でなぞられてそのまま眠ってしまった。。。気がつくとラッピングは外され、再びディンソーポンを塗っていく。今度はただ塗りこめるだけでなくマッサージ付き。堅くなっている全身の肉がどんどんほぐされていく。ここでいったんシャワーを浴びてディン・ソー・ポンを洗い流し、再び新しいパンツを掃いてオイルマッサージへと作業は続いた。さすが訓練を積んできただけのことはある、絶妙な力具合、スピードの強弱。まだ正式オープンする前のお店とは思えない技術の高さだ。約50分間のたっぷりのマッサージとオイルの香りは私をリラックスさせるに十分すぎるほどだった。
着替えを済ませ、身支度を整えると再びハーブティーのもてなしが待っていた。外はすっかり陽が落ちて、ライトアップされたお庭がこれまたおしゃれだ。「如何でしたか?」。橋本さんの日本語で我に返った私、かすかにユーカリの香りが残る肌に触れ、その吸い付くようなモチモチ感に驚く。「またひとつ、秘密にしたいスパが出来てしまいました」。私の言葉に苦笑する橋本さんだ。
有名化粧品ブランドでは出せないタイならではの成分一杯のそのトリートメント、これはここサリラロム・トロピカルスパを訪れなければ体験できないものであることは間違いない。本日私が体験した「サリラロム・マッドラップ」は1時間で1500バーツ。これだけではちょっと足りないかなと思い、「サリラロム・アロマテラピーマッサージ」の70分1400バーツをプラスした。しめて2時間10分で2900バーツだ。アクセスは決して良くないけれど、出かけてしまえばそこには安心の日本人マネージャーが待機している。帰り道の案内はもちろん、買い物・食事の穴場も教えてもらえるかもしれない。タイの想い出にちょっと足を伸ばしてみてはいかがだろう。恐るべし、サリラロム!
取材・執筆:Miyako.E 写真:Chika(avenu)
●この記事は2002年8月取材時のものです。その後の加筆・修正はしておりません。
●この記事は、記事の内容とまったく同じものが受けれることを保証するものではりません。 |
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